高密度実装用のパッケージとして BGA パッケージがよく利用されます。この BGA パッケージでは、格子状に配置された多くの端子パッドから外側に配線を引き出すという、大変な作業が必要になります。
この作業ではまず、ビアを置いて適切な層に配線を振り分けることが必要になりますが、これには大変な手間がかかります、しかし Altium Designer ではこれを自動的に行なうことができます。
すでに使いの方も多いと思いますが、一度おさらいをしてみたいと思います。
まず、結果をご覧下さい。8層基板(配線層 6)上の 1156ピンのBGA から、Altium DesignerのBGA Fanout と呼ばれる自動引き出し機能によって配線が引出された結果です。
物理的に引き出しが不可能な箇所は未処理の状態のまま残ります。
おそらく、1000以上もあるBGA パッドからの引き出しをすべて手作業で行なうと、数日はかかると思いますが、Altium Designerでは、BGA Fanout コマンド(コンポーネント付随ネットをファンアウト)を起動するだけで数秒で完了します。
また、BGA Fanout で配線を引出す前にピンスワップを行なうことにより、配線の交差を最少化することができます。
ピンスワッピング前 ピンスワッピング後
※ CQ 出版社 DesignWave 誌より画像を引用
これらの機能は BGA まわりの配線にはなくてはならない機能のように思いますが、いかがでしょうか?
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